秋の石徹白巡礼 1

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K-1 mark2 / HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR

 というわけで、はいおはようございます。群馬県富岡市、妙義神社に来ています。
 その名の通り妙義山の登り口にあたる有名な神社ですが、想像していたよりもかなり立派です。
 神仏習合、お寺と神社、ホトケとカミのハイブリッド。
 肌で感じる標高の高さが、この厳かな雰囲気にいっそう箔をつけています。

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 ……と、旅番組風に始まってみましたが、前日は午前2時半まで走って、さっさと寝ようと思ったら、雨。
 しかも明け方にはうるさくて目が覚めるほどの大降りになり、しかもなんだかパトカーまでピカピカ来て、ますます眠れなくなってしまいました。

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 早起きは三文の得といいますし、勤行かなんかのつもりでお詣りし、今回の旅の安全を祈念しておくことにしました。
 妙義神社の本殿に登る長くて急な石段には、幹周囲5メートルはあっただろう杉の切り株が点々と。
 石段をめくり上げていますね。
 伐採は最近のようですが、いろいろ事情があったのでしょう。

 神社には明確な御神木は見当たらず、しかし、4メートル超えと思われる杉は何本か見かけました。
 樹高がどれも高く、太さは巨樹の並ながら50メートルあるんじゃないかと思うものも。

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 本殿はかなりきらびやかで、東照宮のような雰囲気。
 自分がどこから来た者でこれからどこへ行こうとしているかを告げ、旅の安全と充実をお願いしました。

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 「サル去る作戦」とかいう看板もでかでかあって、妙義一帯では猿による被害も多発しているようです。
 車中泊の寝込みをサールーに襲撃されなくて良かったな……と思いつつ、また雨が降り出す中、出発です。

 そうそう、実はまだ今日どこへ行こうか決めていなかったので、パンを食べながら考えまして、道の途中でもあるし、長野県上田市でひとつ巨樹を見ることにしました。
 さすがに信州まで来ると見るべき候補は多いものの、今回の大目標のことを考えるとそうそう欲張る気にもならず。
 
 まもなく道は山登りに。
 有名な「峠の釜飯」の横を通り過ぎ……あの、田舎のウチでよく小銭や輪ゴムを入れられてる焼き物の釜飯の器……のたうつような碓氷峠をひたすら登っていきます。
 高度計は800から900メートルを指してきました。

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 登りきると軽井沢。
 変な色のセブンイレブンで休憩。

 ガソリンがものすげえ高い。レギュラーがウチらのハイオク以上の値段なんですけど。
 さすがは泣く子も黙るラグジュアリー別荘地だぜ、と戦慄します。

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 コーヒーと歯磨きを買いました。
 店内では、さぞ学のありそうなおばさまが学術論文にも親しげな手紙にも読める謎の文書をFAXしようとしていました。
 拝啓○○先生、長い季節の挨拶、いつの間にか始まる地層?の話、なんか食い物の話題……コーヒーを作るふりをして横目で読もうとしたけど、一体何なのか、全然理解できなかったな。

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 軽井沢を抜ける頃には、一転して晴れてきました。
 上田市で寄った巨樹はかなり気合の入ったもので、撮り甲斐もありました。後ほど。

 遅寝早起きが祟って、なんだかあくびが止まらなくなってしまう。
 往生際の悪い夏日みたいになって暑いし、何度か休憩して目をつぶろうとするものの、その度に邪魔が入る。
 そして、道のりはまだまだ長い……。

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 結局昼さがり、この先また山道と峠越えになるであろうと判断。
 面白味は何もありませんが、またセブンに入って昼食しました。
 何を食おうかちょっと迷いましたが、カロリーと油分を摂っておくのもちょっとは必要だろうと、チンして食べる喜多方ラーメン。 

 セブンのおばさん:「まあ! ラーメン屋さんみたいな匂い!」
 こま:「うまそうですよね、初めて食べます」
 セブンのおばさん:「おいしそうにできましたよ!」

 張り切るおばさん。嬉しいな。笑
 うーん、下手なラーメン屋より美味いから、それはそれで困ったもんだよ。

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 ほらね。
 上田を抜け、青木村からはまたウネウネの峠越えになりました。
 途中、何箇所か、法面が崩れたのでしょう、工事中のところもあった。
 下道行は時間がかかりますが、峠越えでハンドルグルグル回してた方が眠くならないから良いです。

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 岐阜に入る頃にはまた天気が悪くなってきました。
 というか、もう夕方……。
 気づけば高山市荘川町、ってここは「次郎兵衛のイチイ」があるところじゃねえか、と思った瞬間、その地点を横切りました。
 雨だったので寄りはしませんでしたが、風景というものは案外覚えているものです。

 早くも暗くなりかけている空の下、たどり着いたのは「道の駅 桜の郷 荘川」。
 特に予定して寄ったわけではありませんでしたが、結果としてかなりの僥倖でした。
 これから日没なのにもかかわらず石徹白といういわば隠れ里のようなところにわざわざ踏み入る……そんな奇特な旅人を気遣ってくれるかのように、この道の駅にはお風呂があるじゃないですか。
 もちろん、入ります。寒いし。入りますとも。

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 いい風呂でした……。
 内湯は明らかに循環で、いや、こういう旅をしてると風呂にちゃんと入れるだけで100点、何も贅沢言う筋合いはないのですけど、外湯がちゃんとした自噴泉で、得した気分になりました。
 お湯が柔らかい。外気は12度ほどと冷たいですが、なんだかんだ無理に突き進んできた疲れが癒えました。

 畳のおやすみどころがある。
 誰もいないことをいいことに寝そべってみる……ああ、もうここから動きたくないなあ。

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 というわけにもいかず。
 こりゃあ晩飯もセブンかイレブンのどっちかかなあ……なんて思ってたんですが、なんとこの道の駅には食堂もある!
 しかも岐阜に来たら絶対食う宣言の定番・鶏ちゃん焼きも食えるじゃないですか!
 食うよ。ごはんが大盛り無料? やってくれ。
 おそらく地元で売ってるレトルトものを調理したと読みましたが、いや、それ、美味しいですから。笑
 ごはんたらふく進み、満足しました。

 道の駅には本当に、ものすごーくお世話になっており、どちらの駅様にもひたすら感謝するばかりです。
 ただ、中にはとりわけ印象に残る快適な駅がありまして……。
 地元の集会場みたいになってる奈良の「針テラス」、原発マネーで保養施設みたいな「道の駅 うみんぴあ大飯」、温泉と物産にやられる北海道士幌町の「道の駅 しほろ温泉」「ぴあ21」などは是非もう一度泊まりたい寄りたい、通称マイ・オアシスリストに入っていますよ。
 いや、その場でお風呂入れるってのは、我々ロード・トリップの徒としてはやっぱりワンランク上になってしまう……ほんとに何だかすみません。
 そういう意味では、この「道の駅 桜の郷 荘川」も高ランクでのリスト入りが確実です。
 次来たときもお世話になると思います。

 さてはて石徹白。
 ここから真っ暗な方へ向けて40キロあまり。
 気を抜かずに進もうと気を引き締めるのでした。

(つづく)

4コメント

to-fu  

全く同じルートを逆側から回りました 笑
長野県は軽井沢周辺だけでなく、県内全てのガソリン相場がキチガイじみてましたよ。
たった数円の違いならまだしも、ガソリン高めの京都と比べても15円は高かったので
群馬県入りするまで粘りました。碓氷峠を越えたら一気に20円近く安くなって驚きましたとも。

青木村のあのうんざりするような山道…本当に懐かしいです。いつまで続くねん、と。
上田では僕も2本ほどケヤキを回りましたが、ひょっとするとケヤキでしょうか。
長野の巨樹も奥が深そうなのでいつかゆっくり回ってみたいものです。

2019/10/20 (Sun) 19:27 | EDIT | REPLY |   

さかした  

青木村で作ってる蕎麦粉のバームクウヘンが美味しいのよね(どうでもいい情報)。

2019/10/21 (Mon) 00:09 | EDIT | REPLY |   
狛

狛  

to-fuさん>
前回の長旅時はさらに急ぎ足で、この荘川町の道の駅にも立ち寄れなかったのですが、ここ、いいですねえ。
そうそう、このあと長野全域で絶対給油するもんかと思うようなボッタクリ価格でした。
うちの方もコンビナートなんで、まあまあ安いので、どうしても納得いきませんでした。
帰り、ほぼ空になるまで走ってから群馬で給油しました。同じです。笑

ケヤキです。というか、目立つ巨樹はこのあたり、ケヤキばかりですね。びっくりしました。
長野は広く(というか長く)、地域によって植生も大きく変わるのだと思います。
奥が深いとはこの地のこと……給油と食糧に気をつけて探索してみたいものです。

2019/10/21 (Mon) 09:07 | EDIT | REPLY |   
狛

狛  

さかしたさん>
ああ、そばも栽培してそうですよね、いかにも。
あのあたりはのどかで、冬は厳しそうですが、いいところだなあと休憩しましたよ。

2019/10/21 (Mon) 09:08 | EDIT | REPLY |   

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