巨樹を訪ねる 広場の洞杉、最大洞杉

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K-1 / SIGMA 28mmf1.8 EX DG / FA35mmf2 / CZJ Pancolar 80mmf1.8

 前回の強烈なインパクトを放つ洞杉から少し行ったところ、少しまた開けた場所にも、迫力のある洞杉たちがそびえていました。

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 いわば環状に展開していた前回の洞杉とは違って、こちらは壁状にと言ったらいいか、横に横にと成長しています。
 これはこれで変わってる。
 しかもまたもや、杉という樹であることを忘れたかのように、曲線主体の伸び方です。

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 どれが主幹かわからないような形状で、しまいには真ん中を失ったまま周囲がそれを取り囲んで拡大していく。
 その姿から、まるで中心が神様が降臨する場所、すなわち「祠(ほこら)」のようだと言われ、それが「洞(ほら)」となり、「洞杉(どうすぎ)」という名になったのではないか、と、ものの本に載っていました。
 確かに、この形状を何かの意思が決めているのだとしたら……それは神様だろうな。
 この躍動感を見ていると、あっという間に立ち上がったのではないかと錯覚しますが、これが何百年も、千年もかかって、こうなっているんですから。

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 右手の方で、仁王のように対をなしている少し小ぶりな洞杉。
 それでも幹周5、6メートルほどはあるのではないでしょうか。
 こちらは身をねじって昇っていくかのような姿。

 オモテ杉とウラ杉という言い方があって、すなわち、太平洋側が主体のオモテと、日本海側が主体のウラになるわけですが、こうして幾本も見てくると、姿形の傾向がまるで違うことに驚きます。 
 定規を当てたようにまっすぐで天を衝くような表杉と、柔軟かつ強靭な生命力を体現したかのような裏杉。
 無数のバリエーションを生きるために編み出していますが、生物学的にはどちらも全く同じ「杉」だという事実。


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 そして、崖上の巨岩を鷲掴みにしているこれが、おそらく最大の洞杉(違ってたらごめんなさい、危なくってとても崖の上には行けなかったので)。
 崩落しないように岩をがっしりと掴みながらも、その巨大な重量の移動に引き裂かれたような姿をしています。

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 崖から空中に引き落とされそうになりつつ、ものすごい勢いで垂直に新しい幹を伸ばしているのがわかるでしょうか。
 強烈な野生を感じます。
 
 最大洞杉は、発見当初、幹周り30メートル(!)と地元の新聞に報じられ、巨樹世間は騒然となったようです。
 が、さすがにそれは樹一本の計測法ではなかっただろうということで、改めて計測され、それでも15メートルを超える巨大な樹であるとわかったようです。
 できればこの裏側に回って見たかったのですが……この時はちょっと自分の命を惜しんだ、とか言っておきます。
 1000年もそうして生きる巨樹の足元にも及ばないとは、まさにこのこと。
 たかだか数十年を平らなところで生きることを望む、自分はそういう生き物か、と、腹をすかせて思った次第です。


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 広場には、解説文がありました。
 もちろん、チャンスがあれば雪のない時期にまた訪れて、じっくり対峙してみたいものだと思います。


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「広場の洞杉」
富山県魚津市三ヶ
樹齢:不明
樹種:スギ
樹高:25メートル
幹周:10メートル(目測、大きい方)


「最大洞杉」
富山県魚津市三ヶ
樹齢:不明
樹種:スギ
樹高:25メートル
幹周:15.6メートル

2コメント

ぴよ社長  

この一帯すごいですね!
前の木もそうだし、こういう木が多くなる
厳しい風土なんでしょうね〜…。

これだけ歩いて、大変だなぁと思ってみてましたが
帰りも同じ距離歩くんでしたね!

2017/05/25 (Thu) 09:07 | EDIT | REPLY |   

狛  

ぴよ社長さん>
巨大な杉の樹がこんなになってしまうんですから、ものすごい環境です。
自分の小ささや貧弱さを、感じるなと言っても感じてしまうような、そんな杉たちの姿です。
「幻想の森」では暗い感じもありましたが、こっちはもうバリバリ生きてやるぜ、的なエネルギーがすごい。

そう、笑わないで(笑)
このあと、同じだけの距離と険しい道を帰るんです。

2017/05/26 (Fri) 06:42 | EDIT | REPLY |   

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