巨樹を訪ねる 崖の上の洞杉

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K-1 / SIGMA 28mmf1.8 EX DG / FA35mmf2

 洞杉群を撮影して紹介するにあたり、ひとまとめにしようか迷いましたが、特に目立つものをそれぞれ紹介することにしました。
 その分長くなってしまいますが、個々の樹がそれだけ巨樹として特筆すべき大きさと個性を持っているからです。

 洞杉の群が一番集中している地点よりも手前、高い崖上で、まるで斥候のように待ち受けているのがこの樹です。
 名は無し、あえて言うなら、崖の上の洞杉。
 高さ10メートルくらいの切り立った崖の上から、角度をつけて身を乗り出しています。
 合体樹のようには見えませんが、幹は大蛇が絡まったような様相で、どれが幹でどこからが枝なのか、はっきりしません。

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 崖は鋭角に割れ落ちる岩石でできており、おそらく、杉が成長する間にも雪の重みや水の状態変化によって崩壊して行ったのでしょう。
 しかし杉はそれを掴んで離さず、根ははるか崖下にまでうねって伸びています。
 この柔軟さこそが強さと語っているかのようです。

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 真っ正面の崖下にて。
 まるでのしかかってくるかのような迫力です。
 危険すぎて近寄れませんが、おそらく目通り幹周としては6〜7メートルはあるでしょう。
 一方で、樹高はそれほど高くない。
 これまで見てきた杉の巨樹たち……例えば、茨城の三浦杉などと比べると、とても同じ樹種とは思えませんが、紛れもなくどちらも同じ種類の杉という樹です。

 生きる環境こそが何もかもを変えてしまう……崖下で圧倒されていましたが、洞杉の本領はこんなものではありませんでした。
 進んだ先、さらに強烈な個性を持つ巨樹に出会うことになります。

 崖の上の洞杉には一旦お別れ。
 帰りにまた下を通った時、この杉が何を語りかけてくるのか……そう、必ず二度逢う樹なのですね、これは。


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「崖の上の洞杉」
富山県魚津市三ヶ
樹齢:不明
樹種:スギ
樹高:20メートル
幹周:6メートル(目測)

2コメント

RYO-JI  

長編、いいですね!
ワクワク、ドキドキ・・・。

2017/05/21 (Sun) 20:54 | EDIT | REPLY |   

狛  

RYO-JIさん>
道中全てが特色があって、どれを切り捨てたらいいかわかんなくなります。
面白い樹がたくさんありましたよー(笑)。

2017/05/22 (Mon) 06:05 | EDIT | REPLY |   

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