巨樹を訪ねる 長谷寺の三本杉

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高野槙の巨木を右手に、息を切らせて石段を登っていくと、さて、再び首を傾げることになります。
ええと、さっきからずっと、あの杉の樹と本堂の遠近感がおかしいんだけど?

杉というのは確かに大きく高く育ちますが、一般的な大きさの杉の樹を見慣れていると、ちょっと違和感を覚えるかのような大きさの杉が三本も、石段を登りきったところ、決して広くない場所に直立しています。
立派な長谷寺の本堂が小さく見えるくらい、でかい。
本堂よりむしろこの杉の巨樹に興奮して、思わず駆け寄ってしまいました。

まさに直立不動。
しかし近づいて触れてみると、樹皮は柔らかく、暖かい感じすらしました。
三本とも同じくらいの太さ、高さであるので、おそらく兄弟のような間柄なのでしょう。
千年にもなろうという時間、ともにここで成長してきたのです。

喜んでいる狛を、スケールがわりにお使いください。
写真を見ていて気付きましたが、杉に絡み付いている藤(?)の大きさもなかなかなものですね。
県指定の天然記念物ということですが、この先1000年も、三本そろって仲良く長谷寺を守って行ってほしいものです。

「長谷寺の三本杉」
新潟県佐渡市 長谷寺
樹齢:1000年
樹種:スギ
樹高:50メートル
幹周:6.4メートル