巨樹を訪ねる 長谷寺の高野槙

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 花豊かな長谷寺の石段を上っているとき、思わず足を止めて見入ってしまったのが、この樹でした。

 さて、目の前にとても大きな樹がある。
 しかし、これは一体なんという樹なんだろう?

 幹の感じは杉に近い気もするが、しかし、それにしては枝が多い。
 葉の見た目は遠目からだと松に見えるが、それにしては主幹がまっすぐで太すぎる。

 その時は松の一種ではないかと判じたものの、長谷寺の案内板を見て、これが噂に聞く「コウヤマキ(高野槙)」であるのだと初めて知りました。

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 高野槙はかつては世界中に分布していたようですが、今ではほとんどの地域で絶滅し、日本と韓国の済州島だけに残っているそうです。
 つまりは日本の固有種と言っていい樹で、しかもコウヤマキはコウヤマキでしかなく、1属1種、コウヤマキ科コウヤマキ属コウヤマキ、というユニークさ。
 木材としても優秀かつ高級で、古代から棺、湯船、橋梁などに使われたと言います。
 和歌山県の高野山付近に多く、高野山では霊木として崇められているというところからこの名があるそうです。

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 本堂へ続く石段の途中、築山状になった庭にずんと植わっている逞しい樹です。
 相当に長い年月を経ているはずですが、枝も葉も多く、生命力に満ちあふれています。
 葉は松に似ていますが、先端は尖っていません。

 この巨樹がとてもかっこいい樹だと感じたこともありますが、高野槙という樹種を調べてみて、とても興味が湧きました。
 樹形や樹から受ける感じもいいし、何より、我々日本人が大切にすべき固有の種です。
 庭があったら是非植えてみたい、いや、高野槙のために庭作ったっていいんじゃないかと思いました。
 勢い、そう書いてみて気付いたのですが……植えてみたい樹があるって、いいですね(笑)。
 

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「長谷寺(ちょうこくじ)の高野槙」
新潟県佐渡市 長谷寺
樹齢:500年
樹種:コウヤマキ
樹高:40メートル
幹周:4.6メートル

4コメント

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2015/06/16 (Tue) 21:01 | EDIT | REPLY |   

狛  

鍵コメさん>
巨木の記事を楽しみにしてくれていたとか、ありがとうございます。
コウヤマキは初めて見たんですが、後で調べてみても、これほど大きなものはそうないようです。
佐渡は色々とレベルが高いですね(笑)。

2015/06/17 (Wed) 06:24 | EDIT | REPLY |   

ぴよ社長  

普通にこんな大きな木が
お庭にあるところがすごいです。
島ならでは なのでしょうか?

高野槙、たまーに神社でみかけますが
こんなに大きくないですよー。
「皇族の方のお印の木です」という
説明書きがされてます。
あの、小さな皇子さまの木らしいです(^-^)

2015/06/17 (Wed) 07:45 | EDIT | REPLY |   

狛  

ぴよ社長さん>
こんにちは。
独自に歩んで来た長い長い歴史を示すモノサシのようです。
周囲の環境の条件が整ってないと、樹もここまで大きくはなりませんよね。

高野槙について調べていて、僕も皇族のシンボルツリーであるという文に当たりました。
裸子植物ですから、花はぱっとしたのが咲きませんが、日本独自の種であるので、確かにこれほどふさわしい樹も他にあまりないと思いますね。

この巨大な高野槙、いい樹だったので、もういちどじっくり見たいです……。

2015/06/18 (Thu) 07:07 | EDIT | REPLY |   

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